2017年度3回目のディープ・ライブラリープロジェクト委員会を9月19日に開催しました。委員会メンバーはそれぞれの立場で「アーカイブサミット2017 in 京都」(9月9日-10日)や、「第16回ビジネスライブラリアン講習会」(9月12日-14日、札幌)に参加しました。そこでの「営業活動」や知見を踏まえて今後の方向性を話し合いました。
カーリルの吉本さんからは、7月のdlibフォーラム2017 vol.1でも話題になりましたが、専門図書館を横断検索するシステム、または専門図書館界の総合目録は現時点では存在しないし、当然ながらCiNiiやNDL Searchがこれをカバーするものでもない中で、ディープライブラリーがその中核を担う存在になりつつあるとの認識が示されました。当初よりこの方向性を目指していたのですが、これまでのディープライブラリーの運用実績からは幾つかの成果と課題も明らかになりました。
横断検索をする時の課題のひとつは書誌同定ですが、必ずしもISBNを実装していない専門図書館の資料については、これまでの検索結果のキャッシュが相当数保存されていて、このキャッシュの情報を元にほぼ書誌同定が可能とのことでした。また、ユニークな資料を多数所蔵している専門図書館ではありますが、OPACを公開していない館も多く、現状ではその館のホームページやアーカイブなどの情報をもカバーして、この分野に強い専門図書館として検索結果に反映させるように整備中です。今後、これをウィキペディアに紹介された各専門図書館のページを検索対象としてリンク貼りをするとより信用性の高い検索結果になるのではないかという提案がありました。その際には、Wikipedia引用タグ支援ツールを活用することがとても便利とのことでした。多くの専門図書館がウィキペディアに紹介されるよう働きかけることを確認しました。
第19回図書館総合展に向けては、今年もブースを出展してPRをする予定です。各種グッズを揃えてお待ちしております。どうぞお越しください。ひきつづき皆様のご支援をお願い申し上げます。(文責・田村靖広)